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[ 概説 ] [ 属性別 ][ 生息域別 ] [ 能力値解析 ][ 能力値一覧 ] [ 闇 ][ 光 ][ 火 ][ 冷 ][ 風 ][ 雷 ] ミストアイ/Mist Eye サーペント/Sea Serpent ナイトリザード/Knight Lizard 氷狼/Fenrir フローズン/Mistic Frozen 岩土竜/Earth Dragon イビルブレード/Evil Blade リヴァイアサン/Leviathan ミストアイ/Mist Eye コア・オブジェクト 霞の瞳 初期パラメータ 性能 基礎能力 耐性 LV 3 Atk 28 Str 28 闇 1 死 2 HP 32 Mag 40 Int 41 火 2 毒 1 MP 31 Tec 40 Dex 41 雷 2 麻痺 2 Vital 35 Def 37 Vit 35 光 2 衝撃 2 Mental 37 Reg 40 Men 37 冷 3 沈黙 2 Speed 28 Eva 37 Agi 28 風 2 暗闇 3 Active Skill スキル名 LV MP 威力 精度 錬気 詠唱 倍率 属性 備考 呪響の瞳 - 2 24 24 6 0 100 物 Mag依存、イビルアイ有効 Passive Skill なし その他 物理耐性3(ダメージ半減) この使い魔を編集する サーペント/Sea Serpent コア・オブジェクト 硬い背鰭 初期パラメータ 性能 基礎能力 耐性 LV 9 Atk 38 Str 38 闇 2 死 2 HP 72 Mag 50 Int 55 火 1 毒 2 MP 48 Tec 44 Dex 46 雷 2 麻痺 1 Vital 50 Def 47 Vit 55 光 2 衝撃 2 Mental 47 Reg 44 Men 50 冷 3 沈黙 2 Speed 35 Eva 44 Agi 35 風 2 暗闇 3 Active Skill スキル名 LV MP 威力 精度 錬気 詠唱 倍率 属性 備考 水激波 - - 20 30 4 0 100 物、冷 複数 Passive Skill スキル名 LV 効果 SP 解説 カウンター 1 8 2 敵の物理攻撃に対し、一定の確率で反撃を行う。 この使い魔を編集する ナイトリザード/Knight Lizard コア・オブジェクト ラウンドシールド 初期パラメータ 性能 基礎能力 耐性 LV 11 Atk 40 Str 41 闇 2 死 2 HP 76 Mag 43 Int 45 火 1 毒 2 MP 12 Tec 46 Dex 49 雷 2 麻痺 1 Vital 53 Def 46 Vit 49 光 2 衝撃 3 Mental 46 Reg 43 Men 49 冷 3 沈黙 2 Speed 37 Eva 43 Agi 37 風 2 暗闇 2 Active Skill スキル名 LV MP 威力 精度 錬気 詠唱 倍率 属性 備考 氷塵剣 - 4 32 40 8 0 100 物、冷 沈黙 自己修復 - - 10 20 16 0 100 物 回復 Passive Skill スキル名 LV 効果 SP 解説 リジェネレーション 1 4 3 再生能力のスキル。戦闘時、自動で傷が癒える。 この使い魔を編集する 氷狼/Fenrir コア・オブジェクト 氷狼の牙 初期パラメータ 性能 基礎能力 耐性 LV 19 Atk 51 Str 56 闇 2 死 2 HP 80 Mag 59 Int 70 火 1 毒 2 MP 47 Tec 59 Dex 70 雷 2 麻痺 1 Vital 69 Def 64 Vit 91 光 2 衝撃 2 Mental 59 Reg 59 Men 70 冷 3 沈黙 2 Speed 47 Eva 54 Agi 50 風 2 暗闇 3 Active Skill スキル名 LV MP 威力 精度 錬気 詠唱 倍率 属性 備考 氷塵撃 - 4 36 40 6 0 100 物、冷 沈黙 凍牙 3 6 27 38 0 50 150 冷 凍衝刃 2 7 24 36 2 55 175 冷 小範囲 氷結の矢襖 1 8 22 38 4 55 200 冷 小範囲 Passive Skill スキル名 LV 効果 SP 解説 カウンター 3 14 3 敵の物理攻撃に対し、一定の確率で反撃を行う。 この使い魔を編集する フローズン/Mistic Frozen コア・オブジェクト 氷の石 初期パラメータ 性能 基礎能力 耐性 LV 21 Atk 55 Str 63 闇 2 死 2 HP 84 Mag 69 Int 91 火 1 毒 3 MP 67 Tec 69 Dex 91 雷 2 麻痺 2 Vital 52 Def 69 Vit 58 光 2 衝撃 2 Mental 58 Reg 63 Men 68 冷 3 沈黙 2 Speed 50 Eva 58 Agi 55 風 2 暗闇 1 Active Skill スキル名 LV MP 威力 精度 錬気 詠唱 倍率 属性 備考 永久凍土 - - 96 60 0 0 100 物、冷 自爆 凍牙 3 6 27 38 0 50 150 冷 凍衝刃 2 7 24 36 2 55 175 冷 小範囲 氷結の矢襖 2 9 24 42 4 60 200 冷 小範囲 Passive Skill スキル名 LV 効果 SP 解説 ミラージュ 3 16 4 物理攻撃を行った際、低確率で連続攻撃を行う。 ロイヤルクレスト 3 14 4 最高位魔術を詠唱した際、一定確率で大魔術が発動する。 この使い魔を編集する 岩土竜/Earth Dragon コア・オブジェクト 巌の甲羅 初期パラメータ 性能 基礎能力 耐性 LV 26 Atk 70 Str 93 闇 2 死 2 HP 54 Mag 73 Int 100 火 2 毒 2 MP 19 Tec 80 Dex 119 雷 1 麻痺 1 Vital 73 Def 106 Vit 100 光 2 衝撃 3 Mental 73 Reg 106 Men 100 冷 3 沈黙 2 Speed 48 Eva 67 Agi 52 風 2 暗闇 2 Active Skill スキル名 LV MP 威力 精度 錬気 詠唱 倍率 属性 備考 ストーンブレイク - - 48 60 8 0 100 物 フレアショット - - 60 40 10 0 100 物、火 フレアバースト - - 36 40 12 0 100 物、火 広範囲 ノヴァストライク - - 60 40 14 0 100 物、火 Passive Skill スキル名 LV 効果 SP 解説 パーリング 4 12 4 敵の物理攻撃を、一定の確率で無効化をする。 シャープネス 4 35 5 鋭い刃で致命打を繰り出す。クリティカル発生率が上昇する。 この使い魔を編集する イビルブレード/Evil Blade コア・オブジェクト 血霞の剣 初期パラメータ 性能 基礎能力 耐性 LV 29 Atk 76 Str 108 闇 3 死 2 HP 131 Mag 88 Int 143 火 2 毒 2 MP 52 Tec 95 Dex 168 雷 2 麻痺 2 Vital 80 Def 58 Vit 119 光 1 衝撃 2 Mental 73 Reg 137 Men 100 冷 3 沈黙 2 Speed 76 Eva 88 Agi 108 風 2 暗闇 2 Active Skill スキル名 LV MP 威力 精度 錬気 詠唱 倍率 属性 備考 クイックエッジ - - 240 60 6 0 50 物 紅蓮剣 - 4 48 40 8 0 100 物、火 複数 雷鳴剣 - 4 72 120 8 0 100 物、雷 麻痺 闇の刃 4 11 35 42 0 55 150 闇 黒瘴陣 4 14 33 48 2 75 150 闇 中範囲 紫剣の雨 3 16 41 46 4 80 130 闇 広範囲 吸命痕 3 14 53 46 4 60 100 闇 HP吸収 剣の輪舞曲 3 16 51 54 6 70 180 闇 Passive Skill スキル名 LV 効果 SP 解説 カウンター 4 17 4 敵の物理攻撃に対し、一定の確率で反撃を行う。 ミラージュ 4 18 5 物理攻撃を行った際、低確率で連続攻撃を行う。 この使い魔を編集する リヴァイアサン/Leviathan コア・オブジェクト 紅魔の雫 初期パラメータ 性能 基礎能力 耐性 LV 30 Atk 78 Str 113 闇 2 死 2 HP 150 Mag 90 Int 150 火 1 毒 2 MP 43 Tec 90 Dex 150 雷 2 麻痺 2 Vital 98 Def 90 Vit 180 光 2 衝撃 2 Mental 90 Reg 90 Men 150 冷 3 沈黙 2 Speed 66 Eva 82 Agi 84 風 3 暗闇 2 Active Skill スキル名 LV MP 威力 精度 錬気 詠唱 倍率 属性 備考 ウォーターブレス - - 36 40 8 0 100 物、冷 敵全体、ディレイ ライトニングブレス - - 180 100 12 0 50 物、雷 敵全体、麻痺 呪縛の瞳 - 2 72 60 8 0 100 物 敵単体、麻痺 Passive Skill スキル名 LV 効果 SP 解説 アクセラレータ 4 17 5 スキル攻撃を行った際、使用スキルが再チャージされる。 イビルアイ 4 70 4 邪眼スキル成功時、一定確率で敵をスタンさせる。 この使い魔を編集する
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トリステイン魔法学院の演習場。 神聖なるサモン・サーヴァントの儀式もつつがなく進み、雪風のタバサと二つ名を授かる神秘的な少女の番となった。 空はどこまでも澄み晴れ渡り、気持ちよさそうに雲がたゆたっている。 「…人?」 召喚の呪文・サモンサーバントを完了した後、現れた『使い魔』を見てタバサは首をひねる。 自分と同じ空になじむ青い髪、見慣れない紅白の着物、そして日に焼けたことなどないかのような白い肌。 召喚された『使い魔』は人間の女性。 ただ、美人と言って差し支えない彼女が普通と違っていたのは---空に浮かんでいるということ。 「タ、タバサがメイジを召喚したっ?!」 「炎を背負ってる? 先住魔法かっ?!」 異口同音に同級生達はその変事を騒ぎ立てる。 「……」 タバサは動じず、じっと彼女の顔を見据えているだけだった。召喚された女性もようやく事態がわずかに理解できはじめたのか、初めて口を開いた。 「え、あれ? えーと?? ……あのすみません。ここってどこなんでしょうか?」 問いかけられたタバサは、いつまでも答えを返さない。召喚された『使い魔』をじっと訝しげに見つめているばかり。やがて彼女の顔を見あげるのをやめ、ゆっくりと中年の男性の元へ近寄っていった。 「ミスタ・コルベール」 控えめな声で、この学園の中年教師・コルベールの名が呼ばれた。 「失敗しました」 「いや、成功だよ。ミス・タバサ」 コルベールの返答にタバサは一瞬だけその蒼い瞳に失望の色を浮かべるが、すぐに普段の平静な -感情が見受けられない- 様子に戻った。 「失敗? 成功? 困ったなあ、早く事務所に帰らないといけないのに。横島さんもお腹すかせてるだろうし……」 なにやら自分にはわからない話を進める二人に『使い魔』はただおたおたし、食べ物が入っているらしい手元の袋を気にしている。 周囲にいるのは見慣れないマントを羽織った少年少女、物珍しい視線を感じ気恥ずかしい。とにかく、いつまでもここにはいられない。道案内を求めようとしたとき、先ほどコルベールと呼ばれた男性が頭頂に眩い光を頂いて進み出、至極真面目な目で言う。 「サモン・サーヴァント』の結果として彼女が現れたのだ。ミス・タバサ 使い魔としては前代未聞だが、ちゃんと彼女が召喚された。 成功していることは疑いないし、『使い魔召喚の儀式』は魔法学院の長い伝統に乗っ取る儀式。 まして主人と使い魔が一生を共にする初めの一歩だ。 やり直しは認められない」 コルベールは言い終えると、出来る限り重々しく咳払いをした。 常日頃感情の見えないタバサはコルベールにとっても得意な生徒ではなかったが、コルベールの言に案外と素直にタバサはうなずいた。汗の浮かんだ額をなでながら、ほっと一息つく。 渋々納得したのか、それとも早々に仕方ないとあきらめたのか。タバサは召喚した『使い魔』に歩み寄る。 放っておかれた彼女は安心したように、もう一度問いかけた。 「お話終わりましたか? よかった、事務所に戻る道をお伺いしたいんですが……」 「……降りてきて」 「え? えと、はい。これでいいですか?」 慌てている様でずいぶんと落ちているようにも見えるが、ともかく細かい事情はお互い後で話せばいいだろう。自分と同じ青い髪をした女性がこれから先ずっと共に過ごす使い魔なのだから。 例え意に沿おうが沿うまいが、サモン・サーバントはメイジにもっともふさわしい存在を使い魔として選定する。そういうものだと、タバサは契約の呪文を唱え口を動かしていた。が 「……透けてる?」 「あ。普段はちゃんと見えるんですけど、光の加減でそうなるときもあるみたいです」 「……え?」 「あたし、幽霊やって長いですから。そう言えばまだご挨拶してませんでしたね、キヌって言います……って?」 タバサの顔が不意に近づいたと思えば、おキヌの体をすり抜け前のめりに倒れた。ぴくりとも動かない。 「ミス・タバサっ?!」 「え、え、え? 大丈夫ですかっ?!」 「お化け。お化け怖い……」 うわごとをつぶやくタバサを運ぶ騒ぎでサモン・サーバントは一時中断となり、使い魔を召喚できるか気に病んでいたピンクの髪した少女が少しだけ安心したとかしないとか、それはまた別の話であったりする。 ☆☆☆ あれから一週間。 おキヌはコルベールの努力もあり、ここが異世界であることなど理解し落ち着いていたが、未だタバサの契約は終了していなかった。 「契約は一回で終了させて欲しいものなのだが……」 ほとほと困り果てたコルベールがのたまう。担当教師のコルベールや親友のキュルケがどれだけ説得しても医務室で逃げ、寮で逃げ、教室で逃げ。果てはトリスティン中を逃げ回り、おキヌという少女は宙ぶらりんとなっていた。 「コルベール先生……あたし、そんな嫌われることしたでしょーか……」 「君に罪はないよ、おキヌ君」 涙ぐむおキヌを慰めなだめ、事態の解決を図ってきたがとにかくタバサの逃げ足といったら無い。曲がりなりにも軍隊の一部隊長を務めた自分がまるで追いつけないし見つけられない。 ガリア王室からシュバリエの称号を授与されていると聞いてはいたが、こんな能力の無駄遣いをして欲しくは無かったと、コルベールは心底思う。 「おキヌ君には申し訳ないのだが、もう少しばかり待っていてくれないか? タバサ君は必ず説得するから」 「……はい。じゃあ、シエスタさんのお手伝いでもしてきます……」 話してみれば、とにかくおキヌはいい娘だった。優しく朗らかで気遣い上手、多少天然ボケと言ってもよかったが、そこもチャームポイントだ。幽霊という事を差し引いても盛大におつりが来る。事実、もうすでにおキヌは学園の一員として迎え入れられていた。 帰るに帰れず、かといってどうにもならない。肩を落とし飛んでいくおキヌが気の毒だったが、留年してもいいとしか答えず逃げまわるタバサにある意味驚いてもいた。 この世全てにあきらめきった、達観した表情を浮かべるタバサがこうまでも『熱い』抵抗を見せるとは想像もしていなかったからだ。 ある時偶然も手伝ってようやくタバサを捕まえられたときなど 『ヤです』 『いやだから』 『ヤです』 『あのですね』 『ヤです』 『ですから、って待ちたまえっ?!』 待ちません、と言い終える前にすでに姿の見えないタバサに舌を巻いた。微熱のキュルケはずっと協力してくれているが、どうにかタバサを捕まえられても、やはり 『……お化け怖い』 とだけ、後はサイレンスの魔法をかけられて終わりだと言う。恐がりが幽霊を召喚したのは悲劇かもしれないが、それでもサモン・サーバントは絶対だ。タバサにもわかってはいるのだが、理性というか感情がそれを受け入れない。だってこわいんだもん。 タバサ自身、幽霊を使い魔にするくらいなら留年した方がよほど気楽だし、そも貴族の名誉など最初から剥奪されている。 が、ある日部屋を訪ねてきたキュルケの一言で、タバサの認識は一変する。 「あの娘が消滅する?」 「そうなのよ。なにかあの娘の体が前よりずっと透けて来てね……」 召喚時に透けていたのは光の具合だったのだが、1週間ほど経ちコルベールやキュルケにも目に見えて透けていく様がわかった。おキヌは自身の体を見て、寂しげに呟いた。 『縁が薄くなってる……』 『縁?』 『はい。縁っていうのはこの世との関わりの事なんですけど……ハルケギニアに来たあたしはそもそも誰にも、どこにも縁がありませんから……』 異世界から召喚されたおキヌには、このハルケギニアで縁を結べる存在はタバサしかいない。事情を聞いたタバサはわずかに青ざめ、しばらく考え、意を決して立ち上がった。 「……け、け、け」 「落ち着きなさいよ、タバサ」 「……契約する」 恐れながらも毅然とキュルケに宣言する。そもタバサは母を助けるために力を尽くしている。王室から押しつけられる任務を達成するためにも、使い魔は出来る限り有力な存在であれば助かったのだが、呼び出したおキヌを消滅させてしまうとなると話は別だ。 それでは、母に毒を盛った無能王と同じ存在になってしまう。それだけはイヤだった。タバサはキュルケを伴い研究室を訪れ、おキヌとコルベールに詫び、改めて契約の儀式を執り行おうとしたが 「タバサっ?! ちょっとタバサしっかりしなさいっ!!」 「お化け怖い、お化け怖い……」 キュルケは激しくタバサをかき揺らす。幾度も気絶し倒れ、さっきからちっとも契約の儀式は進んでいなかった。 「コルベール先生……なにかあたしものすっごく悪いことしてる気が……」 「ま、まあタバサ君には良い試練だと思うよ。この先生きていく上で、壁になることなどいくらでもあるのだから」 幾分プライドを傷つけられていたコルベールは割合さばさばしていたりした。キュルケはずっとタバサを介抱しっぱなしだ。 「あたし、上手くやっていけるのかしら……」 気絶しまくるタバサを見て、おキヌは深いため息をついていた。この女の子と、これからきっと少なくない時間を過ごすのだろうから。 ふと窓の外を見た。このハルケギニアに呼び出された日と同じように空はどこまでも澄み晴れ渡り、気持ちよさそうに雲がたゆたっていた。 「大丈夫。怖くない、あの娘はいい娘普通の娘……」 タバサが暗示をかけるように繰り返し呟く。キスしようとしては気絶してを繰り返し、結局どうにか契約出来そうな段階まで来るのに夕方になってしまっていた。 「……この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」 額に口づけをした瞬間、使い魔のルーンが刻み込まれると同時におキヌの体が -幽霊ではあるが- 密度を取り戻していく。コルベールやキュルケも契約完了に歓声を上げた。 「ありがとうございます! これからよろしく……ってあれタバサさんタバサさーん?!」 「立ったまま気絶してるし……」 「なんともまあ」 タバサは口からほのかに白いものを出し、どこか遠い世界に旅立っていた。夜空に浮かぶ二つの月は、のんびりあたりを明るく冷やしていた。 戻る
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使い魔アイトー Level 攻撃力 防御力 1 100 2144 3086 名前 コメント
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/\ ∧ . //∧ \ //∧ / {__)∧ニ∨{_)∧ ___ }__∨⌒\ \__) ∧ . / { { ]____ノノ\_)厂\} . /l{ {∧ \____)/ ̄}{==ミ_\ /)-{ {)∧ \(____八((__)\- } {(_ノ{ {_) ∧ 人\(___}{=\ \} }{\__ {__){ {__}{_)\ \\___(二\_)八ニノ ∨∧∨⌒}\\ /⌒\\\{//{ ̄ ̄ ∨∧{⌒\(\\__ \{___()\\\{ { {\ . ∨∧\)}ノ八( (⌒\_____,ノ二ニ=ー\∨(ノノ(/ ∨∧ニ\{(__)/⌒\/ ̄}\{\{(_) } }/八_{_ \⌒\\__{ {/⌒/⌒\.}ニ人_人__/.///厂 \(,ノ\\ \/\(__)∨ニ/(∧___/V∧ \( \ /{ { }ーt_r}=ニ{V{ ∧_}_/V∧__ \(___{八ニ}____,ノニ八}l∨∧{____{∨こ} `¨¨\_) }/ニ/\∨∨∧__)}h八_  ̄ ̄\{ \}∨}\_〉⌒\}\\\  ̄ ̄ ̄} }⌒\ \}___}__} 人}_}__} Filigree Familiar / 金線の使い魔 (3) アーティファクト クリーチャー — 狐(Fox) 金線の使い魔が戦場に出たとき、あなたは2点のライフを得る。 金線の使い魔が死亡したとき、カードを1枚引く。 2/2 名前 コメント
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その時、サモンサーヴァントの呪文を唱えた若い女……キュルケは自分が呼び出した 使い魔……大きなな白鳥をポカンとした顔で見つめていた。 呼び出された白鳥のほうも見慣れぬ風景に驚いたのか、コォコォと澄んだ高い声で 鳴きながら長い首を器用に曲げてキョロキョロと周囲を見回している。 おかしい。 その時その場にいた全員が(自らの使い魔召喚に対する不安で他人のことに気を 掛ける余裕が無かった約1名を除いて)、そう思った。 何故なら、サモンサーバントの魔法が呼び出す使い魔は、“術者に相応しい”ものな はずだから。 キュルケは“火”の“トライアングル”なのだから、普通に考えれば火竜や火蜥蜴、 鳥ならば極楽鳥といった火の属性を持った生き物が使い魔として召喚されるはずだ。 しかし、キュルケが呼び出したのは白鳥。鳥であるから基本的な属性は“風”。水に 関わりの深い鳥であることから“水”の属性があるとも考えられる。(万が一ペンギンや ダチョウが呼び出されてしまった場合どう判断するかは難しいところだ。) 白鳥という鳥は、普通に考えてキュルケとの接点は何も無い最も彼女に相応しくない 生き物のひとつなのだから。 「ミス・ツェルプストー。」 キュルケは、担任教官の咳払いで我に返った。 「貴女が意外に感じるのも分かりますが。」 契約を促す声に肯きながら、改めて自らが呼び出した使い魔を見てみる。 白鳥といえば鳥としては最も大きな鳥の一つだが、キュルケが呼び出した白鳥は頭が丁度 キュルケの顔のあたりにあるのだから、その白鳥のなかでも群を抜いて逞しく大きい。 全身は一点の曇りもない純白で、その美しさには神々しささえ感じられた。 ついさっきまで身体をぶるぶると震わせたり翼をバタバタと羽ばたかせていた白鳥は、 今は落ち着いたのかじっと大きく澄んだ黒い瞳でキュルケの顔を見つめている。 「まぁ、いいか。」 キュルケは肩をすくめると、白鳥に向かってにっこりと笑いかけた。 「貴方が人間の男性だったら一目惚れしてたと思うわ。」 そう言って白鳥の首を抱き契約の呪文を唱えるキュルケの姿はとても美しくエロティックで すらあったと、後に“風邪っぴき”の二つ名を持つ風メイジは語っている。 それはこの時期ハルケギニアのあちこちで見られる普通の光景。 しかし、今は誰も知らない。 キュルケが呼び出し後に“ゼウス”と名づけられた白鳥が、色々な意味で“キュルケに 相応しい”存在だったことを。
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使い魔キャラ 元はモンスター、魔法生物、などの生き物や人(学園、住民キャラ)でない企画内異世界の生き物人(上記同)と契約することで住みやすくなったり等のメリットを受けることができる。 もくじ ◆注意事項 ◆設定 ◆契約について ◆その他 ◆タイトルとタグ 注意事項 ◆企画参加ルール/キャラシートについてに一度目を通して下さい。 使い魔は1ユーザー付き1キャラまでとなっております。 ◆使い魔&ペットに関して タグが多くなってしまうのでペットは使い魔と一括りにさせて頂きました。 タイトルやキャプションで「ペット」か「使い魔」のどちらかの表記をお願いします。 ◆人型に変身できる設定は可能です。 必ずキャラシートには原型を描いて下さい。 キャラシートに原型と人型のイラストを一緒に描き込むことは可能です。 漫画機能での投稿はお止め下さい。 ◆使い魔は、住民/学園キャラとは恋愛は出来ませんが 使い魔同士での恋愛はOKです。 恋愛不可の場合は、キャプションにお書きください。 もちろん、性別に関して無性/両性/不明は不可と致します。 ◆既に使い魔/ペットを投稿の方へ キャラシートの投稿をできるだけお願いします。 設定 ◆使い魔の特徴に関して 魔法が使える/使えないの設定は自由です。 (魔法が使える場合は、魔法媒体を描いてください。) ただし契約者が居る場合、 契約者以上の力があっても契約者以下の力しか発揮できなくなります。 (という設定になりますので、たまに契約者以上の力を出す描写があっても 問題ありませんが、ほどほどにお願いします。) また、特技なども世界観を壊さない程度に設定でしたら可能です。 ◆使い魔の得意魔法属性に関して 世界観での魔法詳細 得意属性は、必ず四大属性(火・水・風・土の内)から一つまでにしてください。 無属性は、禁止しております。 得意属性でなくても属性を二つ以上付けるのはお止め下さい。 必ず一つまでとします。 ◆詳しい設定はキャプションへ キャラ名 年齢 性別 種族 誕生日 得意属性 特技 魔法媒体 口調(鳴声) 性格 生い立ち 好きなもの など入れていただくと交流しやすくなると思います。 大体の使い魔は、学園で保護されている設定になりますので 他の場所が良い方は、キャプションに記載ください。 契約について 契約できる相手は一人となりますが 契約期間を企画内一年(実際の半年で3月と9月に更新)とします。 更新に関しては契約者の方とご相談ください。 更新時に連絡が付かない状態とそのまま相手のイラスト投稿がないまま一ヶ月経ちましたら、 相手の同意無しに解除する事が可能になります。 自分のキャラ同士の契約は可能です。 上記で 「契約者が居る場合、契約者以上の力があっても 契約者以下の力しか発揮できなくなります。」 とありますが、魔法が使える使い魔で非魔法使いが契約者/主人になった場合は 全く魔法が使えなくなるという事はありません。 その他 アルバイト 使い魔/ペットでもアルバイトを募集している店舗等があれば アルバイトをすることが可能です。 アルバイトに関しては「未契約」もしくは「主人の許可なくすること」が可能です。 交流にあたって キャラがわかりにくいとなかなか交流がし辛いと思います。 なのでどのように動かしていいか文章だけだとわかりにくいと思いますので キャラ設定などの補足で少しキャラを動かしてあげることも必要と思います。 タイトルとタグ ◆イラストタイトル 【まほがく】キャラ名【使い魔】 【まほがく】キャラ名【ペット】 にして下さい。 キャラシート必須タグ 【まほがく】 企画必須タグ。「描いてもいいのよ」が含まれる 【まほがく】使い魔 使い魔用のキャラシートに必須。使い魔同士での「恋愛許可」が含まれる。恋愛不可の場合は、キャプションにて「恋愛不可」とお書き下さい 任意タグ 【まほがく】主人募集 契約者/主人を募集するタグ。pixivで主人/契約者を検索する場合は【まほがく】使い魔募集のタグを見てください。 【まほがく】男/女 性別タグどちらかお選びください。 【まほがく】学園飼育舎 主人がいない使い魔の住居になります。 【まほがく】第○寮/教員寮/○区域 契約者/主人が出来た場合は同じ住いのタグを付けることが出来ます。生徒:一/二/三/四/五寮 教員:教員寮 住民:東/西/北/中央区域 となります。 【まほがく】○属性 得意属性のタグ詳しくは任意タグをご覧下さい。 【まほがく】企画休止中 休止中のタグです。あくまで、企画を休んでいるという自己宣告になります。 当たり前な様なことも書いてありますが、皆様のご協力宜しくお願いします。 些細な疑問や質問、不明な面がありましたら メッセージや専用掲示板にて企画主にお問い合わせ下さい。 .
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「涼宮ハルヒの憂鬱」のキョン、佐々木団が召喚 夏休みの使い魔-1 夏休みの使い魔-2 夏休みの使い魔-3
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ズンの使い魔とは ズンの使い魔とはOF(オコメファクトリー)から出版されたライトノベルである。略称は「ズン魔」。 作者はズンで、イラストは基本本家からパクっている。 zero.jpg ストーリー 平凡な高校生・汚染米人はある日突然、異世界コメトルニアに召喚されてしまう。彼をこの世界に召喚したのは、トリステイン魔法学院の生徒でありながら魔法の才能がまるで無い「汚染のルイズン」こと、ルイズン・フランソワーズン・ル・ザンク・ド・ラ・ヴァリエールだった。 失敗とはいえ、召喚の儀式によって呼び出された米人は、「使い魔」としてルイズンと契約のキスを交わす。すると、米人の左の頭が使い魔の証である契約で欠けた。こうして、ルイズンと「米」扱いされる米人との奇妙な同居生活と冒険が始まった。 登場人物 +... ルイズン・フランソワーズン・ル・ザンク・ド・ラ・ヴァリエール 本作のメインヒロイン。米色がかったブロンドの長髪と鳶色の瞳を持つ、オコメトール家の三女で65.4歳。身長65.4サント、スリーサイズは B65.4/W65.4/H65.4と小柄で細身のため、スタイルの良い同性に対してコンプレックスがあるが、細身にも関わらず腕っ節は強い。 コメステイン屈指の名門貴族であるオコメトール公爵家(始祖は王の庶子)に生まれ、コメステイン魔法学院に進学する。学院の進級時、使い魔召喚の儀式で地球人の米人を召喚してしまい、彼を使い魔とする羽目になった。「汚染のルイズン」の蔑称は、幼少の時から魔法に失敗し続けたため、魔法の才能が皆無であるとされたことから付けられた。だが魔法が使えなかったのは、四系統のメイジとは異なる系統の使い手だったせいであり、幾つかの事件によって「米のルビー」と「化学の教科書」を手にしたことから、「汚染」の魔法に目覚める。彼女の汚染は、コメリアの教皇ヴィットーリオによると“精神的苦痛”を司るもので、第 65.4巻時点で使える魔法は「爆発(エクスプローズン)」「汚染(ポリューション)」「妄想(デリュージョン)」「瞬間移動(ズンズーン!じゃあな!)」。強力な破壊力と威力を持つ一方、自分にダメージが来る。汚染に目覚めた後は、簡単な環境汚染はできるようになっている。 気持ち悪い外見とは裏腹に(?)、気位とプライドは天に昇るほど高い上、短気で爪噛むし鼻ほじるという厄介極まりない性格。また泣き虫という子供っぽい一面も見せる。出来の良い姉たちの存在や、魔法を使えないなどの理由から両親から全く期待されていなかったと思い込み、強いコンプレックスを抱いていた。そのため、他人に認められたいと思うあまり、物語開始当初は無茶をすることが多かった。第6巻では家族の反対を押し切ってムギビオン討伐の遠征軍に参加してもいる。しかし、その後は無茶をするのも貴族としてのプライドよりも仲間のためを理由にするようになりつつあり、第10巻ではズンリエッタに貴族の身分を返上し、コムギ王国へズンサを救出に向かった。第11巻でのコメステイン帰国後、ズンサを救出したことにより、ズンリエッタの義理の姉妹となり第2の王位継承権を得ている。 最初は米人のこともただの使い魔としか見ていなかったが、共に戦い続けて行く中で少しずつ惹かれていき、彼のことを1人の米として強く意識するようになっていく。ただし独占欲と嫉妬心が強いため、米人が自分を馬鹿にしたり、他の農薬と仲良くしたりするとキツイ罰を与えることから、米人には「こんな女と結婚したら大変だ」と思われている。現在では米人に依存している面が目立ち、米人に「自分がいなくなったら死んでしまうのではないか」と思われてしまうほどである。第13・14巻で、米人が母親からのメールに涙を流しているのを見て「米人のために何かしてあげたことがあっただろうか」という思いに駆られ、「汚染米の聖女」になることの対価に、ヴィットーリオに世界扉を開かせて米人を地球に帰すことを決意したが、結局米人は帰郷しなかった。第16巻で屋敷の地下室で密会した米人とズンリエッタを偶然目撃し、自分が消えればみんな幸せになれると思い、家出した。第65.4巻後半で米人と合流し、元素の兄弟の次男を雑魚扱いするほどになった。第65.4巻にてようやく自分の本当の気持ちに素直になる事を決め、米人と将来を決め、オコメノールにさえも真っ向から自分の気持ちをぶつけた。 好きな食べ物はクックベリーパイ。趣味は編み物だが、かなり下手。特技は米栽培。嫌いなものは麦。ズンリエッタの幼少時の遊び相手で、彼女が女王となった今でも友人として想われている。しかし、ルイズンはズンリエッタがいつも自分の人形を借りてはすぐに飽きるのを根に持っていたことが第17巻で明かされている。米人に「姫様は飽き性だからすぐに捨てられる」と言い、それを聞いて激怒したズンリエッタと殴り合い寸前の喧嘩になった(間に米人が割って入り、二人に殴られ蹴られた)。コメケとは顔を付き合わせれば憎まれ口を叩きあうが、陰湿な要素は無く、悪友とも言える関係である。 元ネタ ゼロの使い魔 公式サイト アニメ版 公式サイト
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昼食は(猫に邪魔されることなく)無事終わった。 そして食後なので少しは休憩するのかと思ったがルイズが、 「すぐに出発するわよ」 と宣言した。 今すぐにか?休憩なし? 「休憩しないのか?」 「休憩してたら夕方までに中継所まで着かないわ」 中継所? 聞きなれない単語だな。 「中継所って一体なんだ?」 「あんた、そんなことも知らないの?」 「悪かったな」 知っていたら聞きはしないだろ。 「仕方ないわね。教えてあげるよ。中継所っていうのはね、簡単にいえば旅行者の家って感じかしらね」 「旅行者の家?」 「そう。それで……」 話を大体まとめるとこんなところだ。 馬で1日にいける距離にある、夜を無事に過ごすため、そして馬をちゃんと休ませるための大きな小屋のこと。 野宿は夜盗や獣に襲われて危ないんだそうだ。 旅行者が主に利用するので、旅行者の家というらしい。ちゃんと管理している人が住んでいるそうだ。 私もラ・ロシェールに行く際に利用したらしいがあの時は急いでいたから覚えてないな。 「わかった?あんたも野宿なんてしたくないでしょ?学院を出るのが少し遅かったから少し急がないといけないのよ。 中継所についてから出来るわ」 「はいはい」 私も野宿なんてしたくない。 ちゃんとしたところで眠れるなら眠りたい。 だからここはおとなしく言うことを聞いておくべきだろう。 そういえば、シエスタは私より疲れていたな。声を掛けておいたほうがいいだろう。 途中で倒れられても困る。 「シエスタ、お前は大丈夫か?」 「あ、はい。平気です。十分休憩できましたから」 シエスタの顔を覗き込む。 「へ?あ、ああの!ヨヨヨシカゲさん!?」 「嘘じゃないみたいだな」 「え?」 それを確認できたのですぐに見るのをやめる。シエスタに疲れの色は殆ど見えない。 これなら大丈夫だろう。顔が赤いのは気になるがな。 そういえば私が覗き込んだら赤くなったな。 普通顔が赤くなるのは体温が上昇するからだろう。じゃあどうしてシエスタの体温は上昇した? 特別暑がりだとは思えない。もしそうなら私が顔を覗く前から顔が赤いはずだからな。 考えながら馬へ向かう。 考えられるのは興奮したから。誰に?私に。何故?シエスタは私に『可能性』を見せてくれた人といった。 もしかしたらそれが憧れになったのかもしれない。 そして憧れの人に顔を覗かれたから、興奮して顔が赤くなった。 ……強引過ぎるな。 さすがにここまで強引なのはダメだろう。 可能性として、異性慣れしていないから異性に顔を覗かれ恥ずかしくなったから赤面した。もしくは、心の準備もなく不意に顔を覗かれたため思わず赤面した。 この辺りが一番無難だろう。 考えがまとまったところで馬に乗ろうとする。すると最近になってみょんに身近になった視線を感じた。 足元を見るとそこには案の定子猫がいた。 もう慣れたな。 そう思っていると、クスクスと笑い声がしてきた。 顔を上げるとシエスタとルイズが笑いを堪えていた。一体なんだというんだ? 「なんで笑っているんだ?」 「だ、だって。その子猫がヨシカゲのあとをちょこちょこついていってて、まるでひよこみたいで……クスクス」 「ご、ごめんなさい。でもギャップが……フフ」 ルイズとシエスタは必死で笑いを堪えている。 つまりこの猫が私の歩く後についてきていたわけか。それの何が可笑しい。まったく、女のセンスは理解できない。 無視しよう。所詮男と女は違う生き物なのだ。考えが理解できるはずも無い。 そう思い、再び子猫に目を向ける。猫はただこちらを見ているだけだ。まったく、 「前にも言っただろ。一緒に来たいならそう言えって」 私は猫を掴み上げ自分の肩へと乗せ、そのまま乗馬した。 2人の少女の笑い声が聞こえる。女の笑い声なんて幻聴だ。そう信じ込む。 そして中継所を目指し、私たちは再び馬を走らせた。 日が暮れ始めた頃に、私たちは中継所についた。結構疲れたな。早く休みたいものだ。肩に乗っている猫すらすこし重たく感じる。 馬を馬小屋へ連れて行き、馬を休ませる。 そして私たちは中継所の中へ入った。中はそれなりに広く、机と椅子が沢山置いてある。そして何席かはすでに人が使っていた。 入り口の隣にはカウンターのようなところがあり、そこにヒゲをたっぷり蓄えた初老の老人が座っている。 ルイズがその老人の下へ行くので私たちもついていく。 「これはこれは貴族の旦那様ではございませんか。よくいらっしゃいました」 老人はルイズに気がつくとすぐに声をかけてくる。声は見た目に反ししっかりしていて聞き取りやすく、若い感じがする。 「個室は空いているかしら」 「へい。空いておりやす。最近は来る人も少なくて空きっぱなしでございます」 「それじゃあ2部屋お願いね。それでおいくら?」 「へい。2部屋で60スゥになりやす」 ルイズはそれを聞いて財布を取り出し、主人が言ったであろう金額を渡す。 この国の通貨単位はスゥというらしいな。というより泊まるのには金が要るのか。 「ではこちらが部屋の鍵になっておりやす。この鍵についている番号のお部屋に行ってくださいませ。部屋にはそれぞれ番号札がついているんでわかると思いやす。 そこにある階段を登れば個室があるんで」 ルイズは老人から鍵を受け取ると階段へ向かっていく。 私もそれについてく。しかしシエスタは何故か別の方向へ行こうとしていた。 「どこに行くんだシエスタ」 「あ、私は個室を借りるほどのお金が無いので共同部屋に泊まるんです」 「共同部屋?」 「はい、共同部屋っていうのは「泊まらなくてもいいわ」へ?」 シエスタが話そうとすると急にルイズが話しに割り込んでくる。 「シエスタはわたしの部屋に一緒に泊まりなさい」 「そんな!ミス・ヴァリエールと同じ部屋だなんて!恐れ多くて」 「わたしが泊まりなさいって言ってるんだから泊まればいいのよ。初めからそのつもりだったんだから」 「し、しかし」 「それにわたしと一緒いるのにその中の一人だけが共同部屋なんて恥ずかしいじゃない」 「……わかりました。一緒にいさせてもらいます」 「初めからそう言えばいいのよ」 そしてルイズがわたしに鍵を渡してくる。 「これがあんたの部屋の鍵ね」 「あ、ああ」 鍵には2と彫られている。 これがたしか部屋の番号だったな。 しかし、 「その共同部屋っていうのはなんだ?」 「共同部屋っていうのはただで使える部屋のことよ。見ず知らずの人間同士がその部屋に集まって寝るのよ。それでお金を払えば個室が使えるの。 でも大抵みんなお金を使いたくないから共同部屋で寝るのよ。個室を使うのは貴族か余裕のある平民だけね」 「ふーん」 なるほどね。 だから金がないシエスタは共同部屋に行こうとしてたのか。 「ほら、荷物置きに行くわよ。シエスタ、食事は任せたわ。出来たら呼んでちょうだい」 「はい。わかりました」 食事は自分たちで作らないといけないのか。まあ、さすがに作ってくれるわけはないな。 そんなことを思いながら私たちは2階へ上がっていった。 食事は何事も無く終わり、今はそれぞれが部屋にいる。 あとはもう寝るぐらいしかやることは無いからな。 個室は大体ルイズの部屋より少し小さいぐらいだ。共同部屋はこの大きさで何人もが寝るらしい。 共同でなくてよかった。 さて暇だな。猫も眠っているし。 しかし、私には暇を潰すうってつけの相手がいる。それは、 「両手に花だな相棒」 デルフだ。既に抜き放っている。しかし開口一番がそれか。 「花ならもう少し魅力のある女性がいいな。あれじゃ物足りない」 「贅沢言い過ぎだぜ相棒。そんなこと言ってたら罰が当たるぜ」 「そうか?」 「わかんね」 やはりルイズやシエスタといるよりも、デルフと喋るこの瞬間が一番楽しいものだ。 「そういえばよ相棒」 「どうした?」 「どうしてルイズなんか誘ったんだ?本当は心配してなんかじゃねえんだろ?」 「当たり前だ」 しかし今日は言えるだろうか。 「で、その猫がいつの間にか来てたってわけか」 「ああ。本当に厄介だ」 「いいや。相棒は自分で気づいてないだけで猫のことが気に入ってんのさ」 「何をバカなことを……」 今日こそ、今日こそ、 「なあデルフリンガー」 「どうした相棒?」 「そ、その。たた、たまに、だな。名前で……」 「そういや相棒」 「な、なんだ?」 「最近よく俺と喋るよな。結構嬉しいぜ」 ダメだ。言えるわけが無い。 「お、おい。どうした相ぼ……」 慌ててデルフを鞘に収め、ランプを消してベッドに寝転がる。 あんなこと言われたら言い出しにくいに決まっている。 帽子をそこらへんに放り投げる。 デルフにいつか名前で呼ばれたいものだ。心の中でなら簡単に思えるのだがな。 そんなことに思いをはせながら眠りについた。
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「では授業を始める。知ってのとおり、私の二つ名は『疾風』。疾風のギトーだ」 少なくとも私は知らないけどな。 授業を見学しながらそう思う。別に毎日見学しているわけではない。たまに魔法のことを知りたいから来るくらいだ。 だから教師は初めてみる顔だった。 長い黒髪に漆黒のマントを纏っている。 いや?初めてではないか。フーケ事件の際宝物庫で怒鳴っていたな。 五月蠅かったので少し憶えている。 「最強の系統は知っているかね?ミス・ツェルプストー」 ギトーがキュルケに質問する。 「『虚無』じゃないんですか?」 「伝説の話しをしているわけではない。現実的な答えを聞いてるんだ」 何だか他人を煽るような言い方をする男だ。これじゃ生徒に人気はなさそうだな。 「『火』に決まってますわ。ミスタ・ギトー」 キュルケが言う。自分が火系統だからだろうな。 「ほほう。どうしてそう思うかね?」 「すべてを燃やしつくせるのは、炎と情熱。そうじゃございませんこと?」 「残念ながらそうではない」 ギトーが腰に差してあった杖を引き抜く。 「試しに、この私に君の得意な魔法をぶつけてきたまえ」 へぇ、実演するのか。中々興味深いな。 さらにギトーが挑発するようにキュルケを促す。 そしてキュルケが直径1mほどの炎の玉をギトーに放つ。 生徒たちは我先にと机の下に隠れる。私も少し身を潜める。 ギトーは目の前に迫る炎の玉に杖をなぎ払うように振るう。 烈風が舞い上がり一瞬のうちに炎の玉をかき消す。さらにはその向こうにいたキュルケをも吹き飛ばした。 この結果からすると『風』最強ということか。キュルケも実験台になって可哀想に…… 「諸君、『風』が最強たる所以を教えよう。簡単だ。『風』はすべてを薙ぎ払う。『火』も、『水』も、『土』も、『風』の前では立つことすらできない。 残念ながら試したことはないが、『虚無』さえ吹き飛ばすだろう。それが『風』だ」 なるほど。確かに『風』は便利な魔法だな。しかし最強だとは思えないな。いくら強かろうと策に負けたりはするだろう。 ようは使い方なのだ。何かが最強という考えは使い方の幅を狭めることになる。 ギトーはさらに言葉を続ける。なにやらもう一つの最強の所以を見せてくれるそうだ。 ギトーが杖を立てる。 「ユビキタス・デル・ウィンデ……」 しかしギトーの呪文を遮り教室の扉が開かれる。そして教室にコルベールが入ってくる。なにやら緊張した顔だ。 しかしそれが気にならないほど私はある一点を集中してみていた。 コルベールの頭だ。彼の頭には馬鹿でかいロールした金髪のカツラをのせている。付けているのではなくのせている。大きな違いだ。 頭から目を離し他の場所も見てみる。 ローブの胸にはレースや刺繍で飾られている。めかしているといった感じだ。 ……滑稽だった 22へ